数ある投資本の中でも私が毎年愛読するようになった投資本があります。その3冊からひとつずつ自分が最も共感、感銘、身になった言葉を記載していきます。
それ以外にもこれらの本は非常に有用な言葉が載っている為、一度読んでみることをおすすめします。
目次
投資で一番大切な20の教え
ハワード・マークス氏の著書でかれこれ6年前に購入してから毎年のように読み続けています。最も好きな文章は市況サイクルを簡単に書いたもので、人間が投資する上で必ずと言っていいほど投資家心理に動かされる株式市場では有用な文章だと言えます。
強気相場が続くには、強欲、楽観主義、熱狂、信頼感、大胆さ、リスク許容、積極性を盗聴とする環境が必要だ。だが、これらの特徴が市場を支配し続ける事はない。いずれは恐怖、悲観主義、慎重さ、不透明感、懐疑主義、警戒感、リスク回避、躊躇に取って代わられるのである。崩壊はブームの産物だ。多くの場合、崩壊は価格の調整を引き起こす特異な事象が生じたからではなく、それまでのブームが行き過ぎたせいで起きると考えるほうが正しい、と私は確信している。
『投資で一番大切な20の教え』ハワード・マークス著より
このような文言がニュースやらアナリストやらで見かけたらどっちの振り子に傾いているかわかるものですね。
ウォール街のランダム・ウォーカー
バートン・マルキール氏の著書で株式市場の歴史からランダム性に至るまで順を追って説明されているため、非常にわかり易い内容です。私が購入したのは第12版なので最近の株式市場まで記載されているのがありがたいです。
私の個人的経験から言うと、市場で常に損をする人たちというのは、大小様々のチューリップ・バブルの魅力に抵抗できないタイプの人たちである。株式市場で金儲けをすることは、実際、それほど難しいことではない。むしろ難しいのは、短期間に手っ取り早くお金を儲けられそうな投機に、お金をつぎ込みたくなる誘惑を振り払うことのほうである。
『ウォール街のランダム・ウォーカー』バートン・マルキール著より
チューリップ・バブルというのは一番最初のバブルを表したものです。チューリップの珍しさから様々な種類の球根がプレミアムな価格がプラスされ続けていき、最終的にはバブルという名の通り大暴落してしまうものです。
過熱感ある市況には過去から誰でも同じような誘惑に駆られて多大なるリスクを取ってしまうものです。その教訓として頭に刻んでおく必要がある一言ですね。
敗者のゲーム
チャールズ・エリス氏の著書で簡略するとみんな頑張りすぎて平均値が上がってるからインデックス投資しておけばほとんどのプロ投資家に勝てますよ、という至極単純な内容をしっかり筋道立てて書いてくれてあります。
その中で好きな言葉は以下になりますが、その後に続く文章も最も大事な感情抑制について記載されています。
投資は娯楽ではない。責任である。投資は本来「エキサイティング」なものでもない。むしろ原油の精製や、ICの製造工程のように、じっくり腰を据えて取り組むべき作業なのだ。投資がエキサイティングになってきたら、何かが変だと思う必要がある。ほとんどの投資家にとって、面白そうに見えるものは無視するほうがよい。
『敗者のゲーム』チャールズ・エリス著より
製造メーカー勤務なので製造工程の下りでなるほど、と感じました。製造工程では最新の注意を払い、良品条件内に収まるように工程能力を見極めて設備や治具、作業標準を限られた工数の中で設計しなければなりません。それと同様なことだと言われると、なるほど単にえいやっで株を購入してなぜ駄目なんだろう?と考えてもそりゃ駄目だってなりますね。
まとめ
個人的にはこれら3冊読んでいればほかはいらないと言っても過言ではないです。これらの本に足らないのは個別企業ごとの投資妙味の推し量り方くらいです。投資家としての心構えや哲学を学ぶならばこれらの本だけでも十分なくらいです。
何事も良書から得られるのはあくまで知識で実際の血肉にするには実践あるのみです。一度に全てを理解することは出来なくとも毎年少しずつその知識の範囲を広げて実践していくことこそが重要なことですね。
☆日々の継続こそが心身向上の糧☆