近年、資産形成の方法として人気なのが「配当投資」です。
株式を保有することで定期的に配当金を受け取れるため、将来的に「配当金生活」を目指す投資家も増えています。

しかし一方で、ネットやSNSでは

・「配当投資はやめとけ」
・「配当株は危険」
・「インデックス投資の方がいい」

という意見も多く見られます。

では本当に配当投資は危険なのでしょうか。

この記事では

・配当投資が「やめとけ」と言われる理由
・配当投資の本当のリスク
・配当投資が向いている人

を、実際に配当投資を続けている経験も含めて解説します。

結論から言うと、配当投資は危険ではありませんが、理解せずに始めると失敗しやすい投資方法でもあります。

配当投資とは

配当投資とは、企業が株主に支払う配当金を目的として株式を保有する投資方法です。企業は利益の一部を株主に還元するために配当金を支払うことがあります。

例えば、配当利回り4%の株式に100万円投資した場合、年間で約4万円の配当金を受け取ることができます。配当金は企業の業績や配当方針によって変わりますが、長期的に安定した配当を出している企業も多く存在します。

配当投資の魅力は、株価の値上がりを待つだけでなく、株式を保有しているだけで現金収入を得られる点です。そのため、将来的に「配当金生活」を目標とする投資家も増えています。

僕自身も配当投資を行っており、現在は年間で約120万円程度の配当金を受け取っています。最初は少額からのスタートでしたが、長期投資と再投資を続けることで徐々に配当金が増えてきました。

ただし、配当投資にはリスクもあります。そのため、一部の投資家から「配当投資はやめた方がいい」と言われることがあるのです。

配当投資に関しては以下の記事で詳しく解説しています。

配当投資とは?メリット・デメリットとポートフォリオ戦略をわかりやすく解説【配当金生活を目指す】配当投資とは、企業から支払われる配当金を目的に株式投資を行う投資手法です。 株式投資には株価上昇によるキャピタルゲインと、配当金に...

配当投資は「インカムゲイン」を重視する投資方法です。株式投資の利益には大きく分けて2種類あり、株価の値上がりによるキャピタルゲインと、配当金によるインカムゲインがあります。成長株投資はキャピタルゲインを狙う投資ですが、配当投資はインカムゲインを重視する点が特徴です。

近年はFIRE(経済的自立)という考え方が広まり、配当投資を活用して生活費の一部を配当金でまかなう投資家も増えています。特に長期投資を前提にすると、配当金を再投資することで資産が徐々に増え、配当収入も増えていくという好循環を作ることができます。

また、配当投資は株価の短期的な値動きを気にしすぎなくて済む点もメリットです。株価が下がっても企業の業績が安定していれば配当金は支払われ続ける可能性があるため、長期的な資産形成を考える投資家に向いています。

配当投資をやめとけと言われる理由

配当投資が危険と言われる理由は主に5つあります。

配当投資をやめとけと言われる理由

減配リスク

株価成長が弱い

税金がかかる

配当利回りの罠

分散不足になりやすい

順番に解説します。

減配リスク

配当投資の最大のリスクは、企業が配当金を減らす「減配」です。企業は利益の中から配当を支払うため、業績が悪化すると配当を維持できなくなることがあります。

例えば、年間100円の配当を出していた企業が、業績悪化によって50円に減らすといったケースです。配当投資では配当収入を目的としているため、減配が起きると収入が減るだけでなく、株価も下落することが多く、二重のダメージを受ける可能性があります。

実際に、日本株でも景気悪化や業績不振によって減配が発生することは珍しくありません。特に景気に左右されやすい業種では減配のリスクが高くなります。

・景気敏感株
・素材
・海運
・不動産

実際に日本株でも減配はよく起きます。

例えば

・コロナショック
・金融危機
・業績悪化

などで減配した企業は多くあります。僕も過去高配当株であるJTで減配を受けました。

配当投資は配当を目的に投資するため、減配が起きると

・収入が減る
・株価も下がる

という二重のダメージを受ける可能性がありますね。

減配リスクを避けるためには、企業の財務状況や配当方針を確認することが重要です。特に確認しておきたい指標が「配当性向」です。配当性向とは、企業の利益のうちどれくらいを配当として支払っているかを示す指標です。

一般的には、配当性向が高すぎる企業は将来的に減配するリスクが高いとされています。例えば、配当性向が80%や90%といった企業は、業績が少し悪化しただけで配当を維持できなくなる可能性があります。一方で、配当性向が30%〜50%程度であれば、比較的安定した配当を維持できる余裕があると言われています。

また、過去の配当履歴を見ることも重要です。長期間にわたり増配を続けている企業は、株主還元を重視している可能性が高く、減配リスクが比較的低いと考えられます。

株価成長が弱い

配当株は一般的に株価成長が弱い傾向があります。これは、企業が利益の一部を配当に回しているためです。

成長企業の場合、利益は新規事業や設備投資などに再投資されることが多く、その結果として株価が大きく成長する可能性があります。一方で、高配当企業は株主還元を重視するため、成長投資よりも配当を優先することがあります。

その結果、長期的な株価成長ではインデックス投資や成長株投資の方が有利になる場合があります。この点を理由に、配当投資よりインデックス投資を勧める投資家も多く存在します。

配当株の株価成長が弱いと言われる理由は、企業の利益配分にあります。企業が利益を出した場合、その利益をどのように使うかは経営方針によって異なります。成長企業の場合は、研究開発や設備投資などに利益を再投資することで、将来的な成長を目指します。

一方で、高配当企業は株主還元を重視するため、利益の多くを配当として分配する傾向があります。その結果、企業の成長投資が抑えられ、株価の上昇が緩やかになることがあります。

ただし、株価成長が弱いからといって必ずしも悪い投資とは限りません。配当投資は株価上昇よりも安定収入を重視する投資方法であるため、投資目的によって評価は変わります。

税金がかかる

配当金には税金が課税されます。日本株の配当金には約20%の税金がかかるため、受け取る配当金は実際には少なくなります。

例えば、年間10万円の配当金が出た場合でも、税引き後の手取りは約8万円になります。さらに、配当金は毎年課税されるため、長期投資を考えると税負担が積み重なることになります。

一方で、株価の値上がり益(キャピタルゲイン)は売却するまで課税されません。そのため、税金の面ではインデックス投資の方が効率的だと言われることがあります。

配当金にかかる税金の問題は、新NISA制度を活用することである程度解決できます。新NISAでは、一定の投資枠内であれば配当金や売却益が非課税になります。

例えば、通常の課税口座で年間10万円の配当を受け取る場合、税金によって約2万円が差し引かれます。しかしNISA口座であれば、この税金がかからないため、配当金をそのまま受け取ることができます。

長期的に配当投資を行う場合、税金の影響は非常に大きくなります。そのため、配当投資を行う際にはNISA口座の活用を検討することが重要です。

高配当株の罠

配当投資を始めたばかりの初心者が陥りやすいのが「高配当株の罠」です。配当利回りが高い株は一見魅力的に見えますが、実際には株価が下落しているために利回りが高く見えているケースもあります。

例えば、株価が大きく下がると配当利回りは高く表示されます。しかし、その企業の業績が悪化している場合、将来的に減配される可能性もあります。

そのため、配当利回りだけで銘柄を選ぶのは危険です。配当投資では、企業の業績や財務状況、配当性向、増配実績などを総合的に判断する必要があります。

高配当株を選ぶ際には、単純に利回りの高さだけを見るのではなく、企業の業績や財務体質を確認することが重要です。例えば、売上や利益が安定している企業であれば、将来的に配当を維持できる可能性が高くなります。

また、配当利回りが極端に高い場合には注意が必要です。株価が急落している企業では、表面的な配当利回りが高く見えることがあります。このような銘柄は「高配当株」ではなく「危険株」である可能性もあります。

そのため、配当投資では利回りだけでなく、企業のビジネスモデルや財務状況、過去の配当履歴などを総合的に判断することが重要です。

分散不足になりやすい

配当投資では、高配当銘柄に投資するためポートフォリオが偏りやすくなります。日本株の高配当銘柄は、銀行、商社、通信、エネルギーなど特定の業種に集中する傾向があります。

その結果、業種分散が不足し、景気変動の影響を受けやすくなる可能性があります。分散投資を意識しないと、特定の業種の不振によってポートフォリオ全体が大きく影響を受けることになります。

配当投資では、分散投資を意識することでリスクを大きく減らすことができます。具体的には、業種分散と地域分散の2つが重要になります。

業種分散とは、特定の業界に投資を集中させないことです。例えば、銀行株だけを保有している場合、金融業界の業績が悪化するとポートフォリオ全体が大きな影響を受けてしまいます。

地域分散とは、日本株だけでなく海外株にも投資することです。特に米国株は増配企業が多く、配当投資との相性が良いとされています。日本株と米国株を組み合わせることで、より安定した配当ポートフォリオを作ることができます。

配当投資のメリット

ここまで配当投資のリスクを説明してきましたが、配当投資には大きなメリットもあります。そのため、多くの投資家が長期投資の手段として配当投資を選んでいます。

配当投資のメリットは、資産が増えるほど配当収入も増える点にあります。例えば、配当利回り4%で運用している場合、資産が1000万円であれば年間配当は約40万円です。資産が3000万円になれば、年間配当は約120万円になります。

このように、資産が増えるほど配当収入も増えるため、長期的な資産形成のモチベーションUPにもつながります。また、配当収入は生活費の補助としても活用できるため、将来的な経済的自由を目指す人にとって大きな魅力があります。

安定したキャッシュフロー

配当投資の最大の魅力は、株を売らなくても定期的な現金収入を得られる点です。例えば、資産3000万円を配当利回り4%で運用できれば、年間120万円の配当収入になります。これは月に換算すると約10万円の収入になります。

このように、配当は「資産が生み出す収入」として機能します。給与以外の収入源を作ることができるため、精神的にも余裕が生まれます。

暴落時でも収入がある

株式市場は時々大きな暴落を経験します。しかし、株価が下がっても企業が利益を出していれば配当金は支払われ続ける可能性があります。

そのため、株価が下落しても配当収入があることで精神的に安定しやすくなります。長期投資では、この心理的な安定は非常に重要です。

再投資による複利

配当金を再投資することで複利効果を得ることができます。配当金で新しい株を購入し、その株からも配当が出るようになると、時間とともに配当収入は増えていきます。

長期投資では、この配当再投資が資産形成を大きく加速させる要因になります。

僕が配当投資を続けている理由

僕自身も配当投資を続けていますが、最初から順調だったわけではありません。最初の頃は配当利回りの高さだけで銘柄を選び、株価が大きく下落してしまった経験もあります。その経験から、企業の業績や財務状況をしっかり確認することの重要性を学びました。

現在は銘柄選びの基準を見直し、安定した利益を出している企業や増配実績のある企業を中心に投資しています。その結果、配当収入は徐々に増えていき、現在は年間で約120万円の配当金を受け取れるようになりました。

配当投資は短期間で結果が出る投資ではありません。しかし、長期的に続けることで資産が収入を生み出す仕組みを作ることができます。

配当投資の最大の魅力は、資産が自動的に収入を生み出す仕組みを作れることです。株を保有しているだけで配当金が入ってくるため、資産形成のモチベーションにもつながります。

配当投資が向いている人

配当投資はすべての人に向いているわけではありません。特に向いているのは次のような人です。

長期投資を考えている人

安定した収入を作りたい人

株式を長期間保有できる人

逆に、短期売買で大きな利益を狙う人にはあまり向いていません。

配当投資で失敗しないコツ

配当投資で成功するためにはいくつかのポイントがあります。

まず、配当利回りだけで銘柄を選ばないことが重要です。高利回りの株は減配リスクが高いこともあるため、企業の業績や財務状況を確認する必要があります。

次に、増配企業を選ぶことも重要です。長年にわたり配当を増やしている企業は、安定した収益基盤を持っている可能性が高いです。

最後に、分散投資を意識することです。複数の業種や銘柄に投資することで、リスクを抑えることができます。

まとめ

配当投資は危険と言われることがありますが、その理由の多くはリスクを理解せずに投資してしまうことにあります。

確かに減配リスクや税金などのデメリットはありますが、長期投資と分散投資を意識すれば有効な資産形成手段になります。

配当投資の最大の魅力は、資産が収入を生み出す仕組みを作れることです。私自身も配当投資を続け、現在は年間120万円の配当収入を得ることができています。

長期的に資産形成を考えている人にとって、配当投資は十分に魅力的な投資戦略と言えるでしょう。

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