ようやく保有日本株の全ての決算が開示されました。日々の株価は全く当てにならない為、投資家として何を見るかは決算結果を見て状況把握する他ありません。
保有株の第2四半期決算の結果がどうだったか、何を考えたかをまとめておきます。後々見返すとその時の感情や考えがどうだったかわかり、今後の投資に役立つ可能性が高いです。
今回は第1四半期決算が多いですが気にせず見てみましょう。
目次
前提確認項目
基本的に見ているのは数字です。成長、または現状維持出来ているか確認するために大きく下記2つを確認事項としています。企業内の事業セグメントなども確認していますが一番経営状況について現れるのは以下の項目なので絶対に外せないですね。
・本業の売上や利益
・キャッシュ・フロー
企業毎の決算状況
今回はすでに開示されている4つの日本企業を見ていきます。
オリックス (8591)第1四半期決算
金融企業で優待がお得なオリックスです。利益は減っているもののコロナ禍でもしっかり黒字キープしているところはさすがです。
項目 | 2019 1Q | 2020 1Q | 増減率 |
売上収益 | 548,449百万円 | 537,641百万円 | -2.0% |
営業利益 | 75,651百万円 | 45,516百万円 | -39.8% |
当期純利益 | 69,210百万円 | 50,048百万円 | -27.7% |
営業利益率 | 13.79% | 8.47% | -38.6% |
希薄化後1株利益 | 54.07円 | 40.08円 | -25.9% |
営業CF | 178,635百万円 | 182,017百万円 | +1.9% |
投資CF | -334,616百万円 | -237,211百万円 | -29.1% |
財務CF | 21,572百万円 | 99,964百万円 | 363.4% |
フリーCF | -155,981百万円 | -55,194百万円 | -64.6% |
19年3月期決算からですが、フリーCFがマイナスなのが少し気になるところです。投資CFがかさんでいる為ですが徐々に大きくなっています。
フリーCFがマイナスだと家計は火の車と思って良いかもしれません。財務CFがプラスなので積極的に借り入れしている印象です。
足を引っ張っているセグメントはホテルや旅館などの不動産や航空機リース、旅客者減少に伴うコンセッション、レンタカーリースといったコロナ禍の影響を受けやすいものになっています。
コロナ禍でも利益は黒字ですが40%減というインパクトは大きい印象です。引き続きホールド予定ですが、四半期決算状況は毎回確認する必要がありますね。
株価もそれを見通してか下落基調が続きます。含み損ですがすでに配当金と優待によってプラスにはなっているため、よっぽどの事がない限り売却はしないと思います。
三菱商事(8058)第1四半期決算
総合商社の三菱商事です。こちらも黒字ですが利益の減り方が大きいですね。
項目 | 2019 2Q | 2020 2Q | 増減率 |
売上収益 | 3,941,312百万円 | 2,667,435百万円 | -32.3% |
営業利益 | -百万円 | -百万円 | -% |
当期純利益 | 161,239百万円 | 36,661百万円 | -77.3% |
営業利益率 | -% | -% | -% |
希薄化後1株利益 | 101.69円 | 24.74円 | -75.7% |
営業CF | 158,569百万円 | 296,376百万円 | 86.9% |
投資CF | -44,761百万円 | -123,895百万円 | 176.8% |
財務CF | -54,863百万円 | -16,269百万円 | -70.4% |
フリーCF | 113,808百万円 | 172,481百万円 | 51.6% |
利益自体は減っているもののフリーCFは増えています。このご時世ですからキャッシュを多めに持つのは良いかと思います。
しっかり株主に還元しながら次の事業へつなげるような経営をするなら良いかと思います。ただ、2021年度の中期経営計画達成は今の状態では達成は難しいと考えています。コロナ禍でいかに効率よく経営できるか見ていきたいところですね。
日本電信電話(9432)第1四半期決算
通信事業最大手のNTTです。比較的普通の決算だったかと思います。
項目 | 2019 1Q | 2020 1Q | 増減率 |
売上収益 | 2,915,438百万円 | 2,766,457百万円 | -5.1% |
営業利益 | 505,194百万円 | 497,586百万円 | -1.5% |
当期純利益 | 280,530百万円 | 272,638百万円 | -2.8% |
営業利益率 | 11.1% | 13.4% | +3.8% |
希薄化後1株利益 | 73.66円 | 73.51円 | -0.2% |
営業CF | 474,990百万円 | 482,100百万円 | +1.5% |
投資CF | -380,148百万円 | -804,340百万円 | +111.6% |
財務CF | -11,130百万円 | 361,917百万円 | -3351.7% |
フリーCF | 94,842百万円 | -322,240百万円 | -439.8% |
投資CFがかさんでいるように見えるのは投資の売却などの時期が違うからでおそらく年間を通すと同じになりそうです。投資CFが大きくフリーCFがマイナスですが上記理由から特別警戒していません。
規模が大きいため、コロナ禍でも誤差程度の違いしかでないのは良いですね。
ダイキアクシス(9437)第2四半期決算
環境機器メーカーのダイキアクシスです。ESG銘柄ということもあり保有しております。
項目 | 2019 2Q | 2020 2Q | 増減率 |
売上収益 | 17,848百万円 | 17,443百万円 | -2.3% |
営業利益 | 504百万円 | 682百万円 | +35.3% |
当期純利益 | 214百万円 | 281百万円 | +31.3% |
営業利益率 | 2.8% | 3.9% | +38.5% |
1株利益 | 17.89円 | 23.46円 | +31.1% |
営業CF | 367百万円 | 1,833百万円 | +399.5% |
投資CF | -1,460百万円 | -1,343百万円 | -8.0% |
財務CF | 5,424百万円 | -474百万円 | -108.7% |
フリーCF | -1,093百万円 | 490百万円 | +144.8% |
昨年の第2四半期決算は良くなかった印象です。今年は売上が減っているものの利益をきっちり出せているため、良いかと思います。
キャッシュフローに関しても健全ですので良いかと思います。コロナ禍の対策としては特に変わったことはしていない印象です。当初の計画に対して足りない商品は代替商品でまかなって対応したなど出来ないといったことがないように経営していただけのようです。
コロナ禍の影響は営業活動による今後の決算に響くものなので引き続き動向は見ておきたいところですね。
まとめと感想
いかがだったでしょうか。
今回は私の保有している4企業の四半期決算を紹介しました。コロナ禍とはいえ全体的にまぁまぁな決算だと思います(思ったほどの経営悪化につながらなくてという意味で)。
一番見るところはやはりキャッシュフローのところで安定しているか自転車操業かどうかを見極める上で重要な要素となります。
利益その他の売上や利益などは本業がうまく行っているかどうかなので成長性や安定性の確認にも繋がります。次回の決算では各企業についてもう少し深く紹介できるように事業内容のところまで記載できるとより有益な情報を発信できるのかなと思います。
☆日々の継続こそが心身向上の糧☆