配当金を受け取ったことですし最近株価の下落が顕著な日本たばこ産業(略称JT)ですが銘柄分析してみました。
日本たばこ産業(2914)の概要
1985年に財務省所管の特殊会社としてたばこ事業として設立した会社です。
特殊会社についてはWikipediaには以下のように記載されています。
国策上必要な公共性の高い事業ではあるが、行政機関が行うよりも、会社形態でこれを行う方が適切であると判断される場合に設立される。規模が大きく、また後に完全に民営化して普通の会社に移行させる可能性もあることから、「株式会社」形態で設立される。
国が絡んでいる為、主な天下り先になりますね。
他にはNTTとか高速道路関係の会社が同じ特殊会社にあたります。
JTはたばこ事業だけでなく医療事業や加工食品事業もあり、たばこだけの企業ではありません。
主な投資指標
事業内容
事業は国内、海外のたばこ、医療、加工食品になっています。

海外たばこが売上の半分以上を占めている為、国内たばこが減少しても世界でのシェア拡大によって売上を伸ばす余地はあります。
売上と利益

日本企業では珍しく営業利益率は2ケタ台でなおかつ20%以上と米国株相当で非常に高いです。
日本の大企業でも1ケタ台の会社が多い中、優秀と言えます。
売上は横ばいですが2019年度は更に売上が落ちる予定です。
事業自体は安定している為、いかに利益率を維持するかが課題となりそうです。2019年は残念ながら利益率は下がる事がほとんど確定のようです。
キャッシュフロー

2016年から積極的に海外たばこ会社を買収している為、投資CFがかさんでいます。
個人的には減配しない限り続けてもいいと思っています。
EPS・DPS・配当性向
配当性向は非常に高く70%近くなっています。利益減少によって更に配当性向が高くなる為、今までのように増配出来ないでしょう。
DPS・増配率

今まではコンスタントに10円程度増配していましたが、配当性向の関係上増配し難くなっています。
現状15年連続増配している為、株主の心をつなぎとめる意味でも記録は伸ばしてほしいところです。
将来性
世界のたばこ数量は減少の一途をたどっていますが、海外シェアは4位とまだまだ拡大の余地があります。
バングラデシュやインドネシア、フィリピン、ドミニカ共和国などまだまだ発展途上である国の会社を買収している為、急激な売上減少にはならないと考えます。
直近2019年度は為替の影響によって利益予想を下方修正したりして売上減少が目立っており株価が下落し続けています。
ESG経営ではない為、海外機関からも撤退が目立っています。
とは言うものの安定して海外販売を伸ばしている為、少なくとも2019年度の減配の心配はないでしょう。
まとめ
安定感がありますが今までが良すぎた反面2019年は逆風の年になります。
企業方針としても配当の重要性がわかっている為、すぐに減配する不安はありません。
個人的にはアルトリアブループみたいに1円ずつでも増配してくれたり株主優待なくして自社株買いするなど株主目線で嬉しいことをしてくれることを望んでいます。
200株持っている為、ずっと配当を生み出し続ける限り保有予定です。
☆日々の継続こそが心身向上の糧☆