26.3月期の本決算が本格化しています。

今回の決算シーズンでは、僕の保有株でも増配発表が相次ぎました。

特に、

  • 三菱商事
  • 伊藤忠
  • NTT
  • リコーリース
  • JT

などは、利益水準の高さに加えて株主還元強化も目立っており、高配当投資家にはかなり追い風の内容だったと感じています。

一方で、今回改めて印象的だったのが任天堂です。

数字だけ見れば非常に強い決算でしたが、ゲーム事業特有のサイクル性や市場期待の高さもあり、“好決算=安心”ではない難しさも感じました。

増配が続くとどうしても強気になりやすいですが、本当に重要なのは、

  • 来年以降も利益を維持できるか
  • 配当を継続できるか
  • 不況でも耐えられるか

だと思っています。

今回は、僕の保有株の26.3月期決算について、

  • 純利益
  • 増配内容
  • 業績の印象
  • 今後の注目点

を整理しながら、改めて「長期保有できる企業とは何か」を考えてみます。

今回の保有株決算で感じたこと|増配ラッシュでも温度差は大きい

今回の決算シーズンを見ていて感じたのは、日本企業全体で株主還元をかなり意識する流れが強まっていることです。

実際、今回取り上げる保有株でも、

三菱商事:100円 → 110円
伊藤忠:40円 → 42円
JT:194円 → 206円
リコーリース:180円 → 185円
NTT:5.1円 → 5.3円

など、多くの企業が増配を発表しました。

特に商社株は、高水準利益、累進配当、自社株買いまで含めた総合還元が非常に強く、以前よりさらに株主を意識した経営になっていると感じます。

一方で、決算を詳しく見ていくと、すべての企業が同じ強さではありません。

例えば、

・資源価格の影響を受ける三菱商事
・金利負担が利益を圧迫するリコーリース
。事業サイクルの波が大きい任天堂

など、それぞれ異なるリスクを抱えています。

特に任天堂は、Switch後継機効果で非常に強い数字を出した一方、次も同じ成長が続くのかという難しさも感じる決算でした。

今回の決算シーズンは全体として追い風でしたが、だからこそ増配しているから安心と単純に考えすぎないことも重要だと思っています。

保有株の決算まとめ

三菱商事

  • 純利益:8,004億円(前期9,507億円)
  • 配当:100円 → 110円(+10円)
  • 業績内容:
    • 資源価格反落で減益
    • それでも利益水準は依然高水準
    • 非資源分野も底堅い
  • 来期見通し:
    • 資源価格次第で変動余地あり
    • 累進配当維持への期待は強い
  • 今後の注目点:
    • 自社株買い継続
    • ローソン再編効果
    • バフェット買い増し思惑

資源価格の追い風はやや落ち着いたものの、稼ぐ力の強さを改めて感じる決算でした。減益局面でも還元を維持できる点は非常に安心感があります。

伊藤忠商事

  • 純利益:9002億円(前期比+2.3%)
  • 年間配当:42円 → 44円(+2円)
  • 業績内容:
    • 非資源分野が引き続き好調
    • 食品・コンビニ・生活消費関連が堅調
    • 資源価格反落影響を非資源で吸収
    • 営業キャッシュフローは高水準維持
  • 来期見通し:
    • 利益は高水準維持見込み
    • 累進配当継続方針
    • 自社株買い継続期待
  • 今後の注目点:
    • ファミリーマート事業
    • 非資源収益の拡大
    • 中国景気影響
    • バフェット買い増し思惑

今回の決算では、総合商社の中でも非資源の強さがかなり際立っていた印象です。

資源価格に左右されすぎず、

  • 消費
  • 食品
  • 生活関連

で安定的に利益を積み上げられる点は、長期保有との相性が非常に良いと感じています。

NTT

  • 純利益:1兆円(前期比+3.7%)
  • 年間配当:5.1円 → 5.3円(+0.2円)
  • 業績内容:
    • 売上高:14兆1,900億円(+5.1%)
    • 国内通信は安定推移
    • データセンター・法人DX需要が拡大
    • NTTデータ完全子会社化関連費用が利益を圧迫
  • 来期見通し:
    • 増収見込み
    • 利益は投資負担で横ばい圏想定
    • 増配継続方針
  • 今後の注目点:
    • IOWN構想の収益化
    • AIインフラ需要
    • 海外データセンター拡大
    • NTTデータ統合効果

利益は減少したものの、通信事業の安定感は依然かなり強いと感じる決算でした。

特に、単なる通信会社ではなく、AIインフラ、データセンター、法人DXへ事業領域を広げている点は、中長期でかなり重要だと見ています。爆発力はなくても、長期保有との相性はかなり良いと感じています。

リコーリース

  • 純利益:128億円予想(前期比▲18.1%)
  • 年間配当:185円 → 256円(+71円)
  • 業績内容:
    • 売上高3,164億円(+8.2%)
    • 営業資産残高は拡大
    • リース&ファイナンス事業は堅調
    • 一方で金利上昇による資金調達コスト増加が利益を圧迫
  • 来期見通し:
    • 利益面はやや減速見込み
    • 配当方針を変更(配当性向50%方針前倒し(記念配当6年継続))
  • 今後の注目点:
    • 31期連続増配
    • 金利上昇局面での利益確保
    • 医療・環境分野の拡大

利益はやや減速見通しですが、それでも増配を継続している点は非常に強いと感じます。高成長株のような派手さはありませんが、長く持ちやすい増配株としての魅力はかなり大きいです。今回は更に50周年記念として6年継続で株主還元強化をしてくれるとのことで非常に心強い内容となっていました。

任天堂

  • 純利益:4240億円(前年同期比+52.1%)
  • 年間配当:219円 → 162円(▲57円)
  • 業績内容:
    • Switch 2販売が急拡大するものの原価厳しく利益圧迫
    • 売上高2兆313億円(+98.6%)
    • ハード販売が業績牽引
  • 来期見通し:
    • Switch 2普及継続が焦点
    • 一方で反動減リスクも意識
  • 今後の注目点:
    • ソフト販売継続性
    • 生産調整リスク
    • IP事業の収益化

数字自体は非常に強い決算でしたが、来期の売上や利益は更に落ちる模様。成長銘柄として気長に待つ他なさそうです。

JT(第1四半期)

  • 純利益:1970億円(前期比+25.1%)
  • 年間配当:234円 → 242円予想(+8円)
  • 業績内容:
    • 売上収益:3兆6970億円(+7.8%)
    • 海外たばこ事業が好調
    • 値上げ効果と円安が追い風
    • 加熱式たばこも拡大
  • 来期見通し:
    • 増収増益予想
    • 高水準還元継続方針
    • 配当性向75%目安維持
  • 今後の注目点:
    • 世界的なたばこ規制
    • 為替動向
    • 加熱式たばこの成長
    • 新興国市場の販売動向

今回の決算は、高配当株としての強さを改めて感じる内容でした。単なる高利回りではなく、利益成長、値上げ力、海外収益がしっかり伴っている点は非常に大きいと思っています。

まとめ|増配ラッシュでも安心しすぎない姿勢は必要

今回の26.3月期決算は、保有株全体としてかなり力強い内容でした。

特に、

  • 三菱商事
  • 伊藤忠商事
  • JT
  • NTT

などは、

  • 高水準利益
  • 増配
  • 強いキャッシュ創出力

が揃っており、日本企業の株主還元強化を改めて感じる決算でした。

一方で、今回特に印象的だったのは任天堂です。

Switch後継機によって非常に強い数字を出したものの、ゲーム事業特有のサイクル性や市場期待の高さもあり、好決算でも安心し切れない難しさを改めて感じました。

また、リコーリース のように、利益減速局面でも増配を継続する企業を見ると、単純な利益成長だけではなく、

  • 財務
  • 配当方針
  • キャッシュフロー

の重要性も強く感じます。

増配発表が続くと、どうしても相場全体に強気ムードが広がります。

ただ、本当に重要なのは、来年も再来年も配当を出し続けられる企業かだと思っています。

僕自身も、

  • 利回りの高さ
  • 一時的な好業績

だけではなく、

  • 長期の利益成長
  • 不況耐性
  • 還元継続力

を改めて確認しながら、安心して持ち続けられる企業を増やしていきたいと思っています。